助教 井上 剛(イノウエ ゴウ)
略歴
2002年 | 東京医科歯科大学歯学部卒業 |
2006年 | 東京医科歯科大学大学院う蝕制御学分野 修了 歯学博士 |
2007年 | 東京医科歯科大学大学院う蝕制御学分野 助教 |
2008年- 2009年 |
アメリカNational Institute for Standards and Technology Guesy Researcher |
大学院時代から現在まで、フッ素徐放性を有する接着システムにおける修復物周囲の2次う蝕抑制効果や接着耐久性の評価を主にしている。接着システムによる酸・塩基抵抗層の評価をもとに様々なフッ素含有システム、フッ素徐放材料等の評価を行っている。
研究内容
① 酸・塩基抵抗層
歯質に対する接着により歯質表層が耐酸性を持ち、2次う蝕抑制効果がある。特に2ステップセルフエッチングプライマーシステムやフッ素含有システムを使用することにより、さらに効果が増強される。
② FCP–Complex
FCP-Complexとは1溶液中にフッ素、カルシウムおよびリンを混合した溶液であり、通常であればフッ化カルシウムが沈殿する環境であるが、特別な割合で混和することによりイオン化した状態のまま1液中に存在することが出来ると、アメリカのNational Institute for Standards and Technologyにある研究室で発見された溶液。
③ カルシウム含有接着システム
フッ素含有接着システムはすでに製品として存在するが、カルシウムが入った接着システムはなく、特に浸透性の高いプライマー中にカルシウムを配合することにより、接着耐久性や2次う蝕抑制性を向上させることを目的として開発を進めている。