教授 島田 康史 (シマダ ヤスシ)
略歴
1987年 | 本学歯学部卒業 |
1992年 | 本学大学院博士課程修了 |
1995年 | 本学歯学部 助手 |
2017年 | 岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科 歯科保存修復学分野 准教授 |
2021年 | 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 う蝕制御学分野 教授 |
OCTとは
光干渉断層計(OCT)は近赤外光を用い、生体の断層画像を非侵襲的に得ることができます。中でも波長走査型OCT(SS-OCT)は画像深度が深く、画像処理速度も速いことから、う蝕の診断や修復物の適合性の評価など、保存修復領域における有用性が高いと考えられます。
准教授 大槻 昌幸(オオツキ マサユキ)
略歴
2000年 | テキストが入ります |
2000年 | テキストが入ります |
2000年 | テキストが入ります |
研究情報データベース|研究者詳細(リンクなし)
研究内容
題名
テキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入ります
講師 平石 典子(ヒライシ ノリコ)
略歴
2000年 | 本学歯学部歯学科卒業 |
2004年 | 本学大学院博士課程修了(歯学博士)修了 |
2007年 | 香港大学歯学部 Postgraduate Diploma (Family Dentistry香港大学家庭歯科医学専科) 修了 |
2004年- 2009年 |
香港大学歯学部研究員及び非常勤講師 |
2009年- 2015年 |
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 う蝕制御学分野 特任助教 |
2015年 | 東京医科歯科大学 国際交流センター特任助教 |
2016年- 2018年 |
日本学術振興会特別研究員(受入研究機関東京医科歯科大学) |
2019年 | 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 う蝕制御学分野 講師 |
その他
Postgraduate Diploma in Dental Surgery(香港大学)
日本及び海外歯科医師免許(香港 第D03844号)
学士号(数学)早稲田大学理工学部数学科
日本歯科保存認定医
研究目的
究極の保存的歯科治療の確立
むし歯を削らないで、保存しつつの治療をする技術を追求しています。
研究の課題 (技術的条件)
残存組織を保存し、歯科接着性材料で修復
再生能力のない歯質を機能回復させる
歯質接着性材料の機能性向上
機能的再石灰化促進剤の開発
フッ素以外の天然由来物質に注目
その為、歯質有機質保護と歯質再石灰化誘導を重視し、誘導物質とミネラル、有機質の分子相互作用を分析を目指しています。
研究内容(歯科保存修復学)
① 接着歯学
② 歯質再石灰化機序とフッ化物
③ 天然由来化合物による歯科的化学療法
④ 水中接着性ポリフェノール重合体
⑤ 唾液・歯石分析
研究内容
① 接着歯学
核磁気共鳴を応用した分子レベル分析は、モノマーの加水分解、またはミネラルとの相互作用が報告されているが、象牙質有機質であるコラーゲンと接着性モノマーとの相互作用、その複合体の形成は報告がなく、接着機能の解明において興味深い分析である。飽和移動差核共鳴測定法,Saturation Transfer Difference Nuclear Magnetic Resonance, (STD NMR)は、高分子(protein) と 低分子(ligand)の相互作用、結合複合体(binding component)の確認、解析に応用される技術である。本研究では、STD NMR法を用い、コラーゲンと接着性モノマーの相互作用を評価し、さらにコラーゲンに対する接着性モノマーの相互作用部位(エピトープ)を解析し、接着界面でのコラーゲンの劣化抑制の条件を模索した。
Hydrophobic interaction with collagen at aliphatic compounds
The protons at the aliphatic region show high STD intensities ranging from 73.9% to 100%.
The methyl group protons, H3, also have a high intensity (92.7%)
The methacrylate group protons have relatively weak intensities of 61.1% and 64.1%.
歯質コラーゲンの劣化に注目
耐久性向上を目指した材料、手法を考案、開発
コラーゲン線維架橋剤、抗菌作用、コラーゲン分解酵素のマトリックスプロテアーゼ(MMPs)阻害作用のあるクロルヘキシジン、テトラサイクリン、フラボノイド等
クロルヘキシジン含有の接着性歯科材料の、クロルヘキシジンの放出、付加に伴う物性の変化、殺菌効果、象牙質コラーゲンの劣化抑制効果を検討し、長期接着性への影響を包括的にとらえ、臨床応用の可能性を評価した。
Dental Materials 2008
歯科保存修復への応用有機質(コラーゲン)劣化抑制目的のヘスペリジン(HPN)の利用
ヘスペリジン含有の接着面処理剤(プライマー)を虫歯除去後の象牙質歯面に塗布。接着性レジンで修復し、1日及び1年保存後.引っ張り試験で接着力測定と透過型電子顕微鏡で接着界面観測しました。ヘスペリジンにより長期耐久性が向上した。
接着界面の透過型電顕写真(8万倍) ヘスペリジン未使用(左)と比較し、ヘスペリジン含有グループ(右)は象牙質接着界面のコラーゲンの劣化が見られなかった
② 歯質再石灰化機序とフッ化物
酸による無機質の脱灰抑制とあわせて、主にコラーゲンである有機質の保護を考慮
歯質象牙質は70%が無機質(ヒドロキシアパタイト)、20%が有機物(コラーゲン繊維と非コラーゲン性タンパク質)からなり、う蝕のメカニズムを考える上で、酸による無機質の脱灰抑制とあわせて、有機質の保護を考慮しなければならない。近年、有機質の保護が確立できれば、これを足場にしてう蝕脱灰部の再石灰化が起こり易いと考えられている。
コラーゲンマトリックスの再石灰化の足場としての役割は大きい
コラゲナーゼによるコラーゲン崩壊でミネラル脱灰が進行した。
→有機質の崩壊はう蝕のプロセスに関与することが判明した。有機質コラーゲンの保護がう蝕予防に大切であるといえる。護された有機質はミネラルの溶解、拡散のBarrierとなり、脱灰が抑制し、再石灰化を助長すると考えられる。
コラーゲン崩壊でミネラル脱灰が進行
44Ca安定同位元素を加えた再石灰化溶液(pH 7.0)を調整し、この再石灰化液に象牙質サンプルを浸漬させ、同位体カルシウムの取り込みを、同位体顕微鏡システムで測定し、脱灰歯質からの再析出Caおよび再石灰化液(唾液)からのCa取り込みの分布を区別化し、象牙質う蝕予防のフッ素効果もあわせて評価した。結果、44Ca(extrinsic)の取り込みはフッ素処理群が高く、40Ca(intrinsic,脱灰歯質由来の再析出)は、フッ素未処理群では表層及びその表層下にも見られ、一方で0.2%フッ素処理群は40Ca(intrinsic)の分布が表層には少なく表層下のみにみられた。総計Ca (44Ca+ 40Ca)分布は、フッ素未処理群で均一性がみられたが、0.2%フッ素処理群は表層下に総計Ca分布の少ない層がみられた。結果より、フッ素処理により、唾液からのCaの取り込みは増えるが、表層に耐酸性の高いフルオロアパタイトができるため、表層下のより耐酸性の低い層は脱灰液の影響を受けやすく、表層下はCa量の低い層が表れたと考えられる。
同位体顕微鏡について
二次イオン質量分析計の技術を応用し、物質中の同位元素の3次元分布をイメージング可能とした装置
本システムは濃度>1ppb同位元素
横方向200nm・深さ方向10nmの空間分解能
隕石中の先太陽系物質の発見、太陽系起源の実証、地球深部の研究等の宇宙科学・地球科学分野 小惑星探査機「はやぶさ」ミッションにおいて活用されました。
The pH-cycling was performed for 14 days using 44Ca (a stable calcium isotope) in remineralization solution and fluoride application.
(a) Transverse Microradiography image
(b),(c), (d) Isotope Microscopy image
③ 天然由来化合物による
歯科的化学療法
フラボノイドは天然に存在する安全性の高い有機化合物群で、少量でも抗酸化作用を有し、天然の架橋剤としてコラーゲンを保護すると報告されている。しかし、歯質の再石灰化助長の効果、また修復接着界面下のコラーゲンの補強効果については研究が進んでいなかった。う蝕予防のためには、日常的に安心して使用可能な生体親和性の高い天然フラボノイド(flavonoid)の実用化が大変興味深かった。我々は温州みかん由来へスぺリジン、グレープシード由来のプロアントシアニジン、緑茶由来エピガロカテキンに注目し、歯質象牙質に作用させ、う蝕の進行への影響、接着機能性を評価した。
SEM観測(高真空状態)架橋剤なしでは、SEM観測時の高真状態でコラーゲン構造に変性、folding, collapse が見られるが、天然植物由来の架橋剤では変性が見られなかった。
象牙質再石灰化への概念
コラーゲンの役割→
ミネラル再石灰化の足場
イオン拡散溶出を防ぎ、脱灰を抑える
酸による無機質の脱灰抑制とあわせて、主にコラーゲンである有機質の保護を考慮
生体親和性の高い天然フラボノイドのコラーゲン架橋保護の効果
Hesperidin interacts through the aromatic parts with atelocollagen.
ヘスぺリジンのコラーゲンモデルへの相互作用部位を確認
還元型グルタチオンは、非タンパク質チオールトリペプチドであり、細胞レベルで、水溶性の抗酸化物質として働き、解毒作用に関与する物質であるが、これを歯髄細胞保護の観点から、歯科修復治療への応用に着目した。歯髄細胞毒性モノマーのメタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA)から細胞を保護する解毒的役割を有し、MMPsタンパク質分解酵素の不活性化作用も持つことが判明した。これらは、接着修復で歯髄保護、接着性向上に抑制効果があることが示唆された。
GSH: Reduced glutathioneグルタチオン
ROS: Radical Oxygen Species
➀ GSH がROSを消去
② GSHの HEMA結合による解毒
フィチン酸 は植物、哺乳動物などの組織に自然に存在するキレート剤で、スメア層除去効果が優れている点に注目した。歯髄細胞様細胞、及び骨芽細胞様細胞への毒性をEDTAと比較した。IP6は接着強さを向上させ、歯髄細胞様細胞への毒性も見られなかった。フィチン酸のスメア層除去効果は根管洗浄剤としても有効で、生体に安全なスメア層除去剤であることが分かった。
フィチン酸とは、リン酸化合物の一種で、カルシウムなどの金属イオンと結合、また抗酸化作用もあります。 米ぬか、小麦などの穀類、豆類などに多く含まれ、また、人や動物の細胞内にも存在します。
④ 水中接着性
ポリフェノール重合体
Mussel-mimetic bio-adhesive polymers: the alternative to petroleum adhesives
ムール貝模倣、天然由来接着性ポリフェノール重合体の接着歯学への応用
ムール貝の接着機能は、隣り合った2つのフェノール性水酸基を持つ「カテコール」という官能基の分子接合が特徴であるが、これを模倣した、ポリフェノール含有接着剤が近年開発され、エポキシ剤の接着強度に匹敵することが報告されている。石油系接着材と違い、原料はすべて天然物であり、生体安全性が期待されるため、本研究では、重合後のオリゴマー溶出度、また将来の接着歯学への応用を視野に入れた。
接着メカニズム
高分子化によるベンゼン環同士のスタッキングモデル
被着材との強結合型の水素結合の形成モデル
末端のカテコール基によるリバーシブルな水素結合
⑤ 唾液・歯石分析
固体NMR(Nuclear Magnetic Resonance)分析
歯石に潜在的するフッ素の化学的状態を、固体NMR(Nuclear Magnetic Resonance)を用い、19F-MAS (Magic Angle Spinning) 法および 1H-31P CP/MAS法 (Cross Polarization MAS)により解析を行った。フッ化物の応用により歯質の耐酸性の向上が期待されるが、固体NMRによる構造組成分析の結果、エナメル質への効果は限局的であったが、一方、歯石には、フッ化物が多様な状態で歯石にとりこまれていたこと、一部耐酸性の高いフルオロハイドロキシアパタイトとして存際していたことが判明した。フッ素含有の歯石は、フッ素供給源と考えられるものの、口腔衛生状態によるフッ化物のう蝕抑制効果の違いについては更なる研究が必要である。
歯石中のフッ素に関して
歯石中には高い濃度のフッ素が入って、歯と同様かそれ以上に強化されている!
助教 吉川 孝子(ヨシカワ タカコ)
受賞歴
2010年度 | 日本歯科保存学会 学術賞 受賞 |
2016年度 | 日本歯科保存学会 学術賞 受賞 |
研究費獲得等
平成 3年度 | 文部省科学研究費補助金、奨励研究A [萌芽研究]、研究課題:接着性レジン修復物の接着強さ発現過程と辺縁漏洩との関係、課題番号03857255、研究代表者 |
平成 7〜9年度 | 文部省科学研究費補助金、基盤研究C、研究課題:In vivoにおける接着界面の劣化機構の解明に関する研究、課題番号07672071、研究分担者 |
平成 9、10年度 | 文部省科学研究費補助金、基盤研究C、研究課題:光重合型レジン修復物の重合収縮応力緩和効果を有する修復技法に関する研究、課題番号09671947、研究代表者 |
平成 9〜11年度 | 文部省科学研究費補助金、基盤研究B、研究課題:歯冠色修復材料の半透明性に関する研究、課題番号09470420、研究分担者 |
平成12〜14年度 | 文部省科学研究費補助金、基盤研究A、研究課題:コンポジットレジンの重合収縮が修復治療に及ぼす影響とその対策に関する研究、課題番号12307043、研究分担者 |
平成13〜15年度 | 文部科学省科学研究費補助金、基盤研究C、研究課題:光重合型レジン修復物の重合収縮応力緩和効果を有する光照射法に関する研究課題番号13671996、研究代表者 |
平成16〜18年度 | 日本学術振興会科学研究補助金、基盤研究C、研究課題:レジン修復物の重合収縮応力緩和効果を有する臨床技法に関する研究、課題番号16591907、研究代表者 |
平成17〜19年度 | 日本学術振興会科学研究補助金、基盤研究B、研究課題:放射線治療後の歯質変化に関する基礎的研究、課題番号17390513、研究分担者 |
平成22〜24年度 | 日本学術振興会科学研究補助金、基盤研究C、研究課題:レジン修復物の重合収縮応力緩和と接着性能同時向上効果を有する臨床技法の開発、課題番号22592115、研究代表者 |
平成25〜27年度 | 日本学術振興会科学研究補助金、基盤研究C、研究課題:Micro X線CT画像を用いた光重合型レジンの重合収縮挙動解析とその臨床対策、課題番号25462950、研究代表者 |
平成28〜30年度 | 日本学術振興会科学研究補助金、基盤研究C、研究課題:μCT-3D Visualization法を用いたレジンの重合収縮挙動解析と対策、課題番号16K11543、研究代表者 |
Asian Pacific Journal of Dentistry、編集委員
日本歯科保存学会 歯科保存治療 指導医・専門医・認定医
日本接着歯学会 接着歯科治療 専門医・認定医
日本歯科理工学会 Dental materials senior adviser
研究内容
コンポジットレジンの
重合挙動解析と臨床対策
高齢化社会、摂食障害、逆流性食道炎によるtooth wearや悪性腫瘍の増加による放射線治療で起こる、歯の新たな欠損病態が見受けられる様になった。これらは、接着性コンポジットレジンによる直接修復によってのみ治療が可能である。しかしながら、レジンは重合により収縮する。この重合収縮は、レジン修復物の窩縁部のギャップや辺縁漏洩を生じさせ、歯髄刺激、二次う蝕などを惹起することにより、修復歯の予後に重要な影響を与えている。特に、今日最も広く使用されている歯冠色修復材料である光重合型レジンは、重合が急激に進み重合収縮応力が大きく、その窩壁における重合収縮応力は、化学重合型レジンの2倍である。この重合収縮により、光重合型レジンは、窩壁に対する適合性が化学重合型レジンに比べ劣るという欠点を有している。一方、重合収縮力よりもレジンの歯質への接着強さが大きい場合には、レジンと歯質との剥離は生じないが、修復物周囲の歯質に亀裂が生じる。
コンポジットレジン修復を臨床的に成功させるためには、このレジンの重合収縮応力の解消が最も重要である。筆者は、各種象牙質窩洞を用いて、レジンの重合収縮応力(C-factor)が大きくなると窩底部象牙質に対するレジンの接着強さが低下することを、世界で初めて報告した。一方、Slow-start curing法により、レジンの重合を行うと、これまでの概念を覆す現象である窩底部レジンの重合が窩洞表層のレジンより促進されることを初めて報告した。また、µCT-3D Visualization法を用いて、試料を非破壊的に撮影したデータを再構築することで、臨床と同様に接着システムを使用し、窩洞に填塞したレジンの重合収縮を重合収縮像として3次元的に可視化し、併せて、実際の窩洞内のレジン全体の重合収縮量を算出する方法を確立した。さらに、この方法により、Slow-start curing法でレジンを重合硬化すると、実際の窩洞内の光重合型レジン修復物の重合収縮量を半減できることも明らかにし、世界に先駆けて報告した。
平成22年度日本歯科保存学会 学術賞受賞
平成28年度日本歯科理工学会 学術賞受賞
助教 井上 剛(イノウエ ゴウ)
略歴
2002年 | 東京医科歯科大学歯学部卒業 |
2006年 | 東京医科歯科大学大学院う蝕制御学分野 修了 歯学博士 |
2007年 | 東京医科歯科大学大学院う蝕制御学分野 助教 |
2008年- 2009年 |
アメリカNational Institute for Standards and Technology Guesy Researcher |
大学院時代から現在まで、フッ素徐放性を有する接着システムにおける修復物周囲の2次う蝕抑制効果や接着耐久性の評価を主にしている。接着システムによる酸・塩基抵抗層の評価をもとに様々なフッ素含有システム、フッ素徐放材料等の評価を行っている。
研究内容
① 酸・塩基抵抗層
歯質に対する接着により歯質表層が耐酸性を持ち、2次う蝕抑制効果がある。特に2ステップセルフエッチングプライマーシステムやフッ素含有システムを使用することにより、さらに効果が増強される。
② FCP–Complex
FCP-Complexとは1溶液中にフッ素、カルシウムおよびリンを混合した溶液であり、通常であればフッ化カルシウムが沈殿する環境であるが、特別な割合で混和することによりイオン化した状態のまま1液中に存在することが出来ると、アメリカのNational Institute for Standards and Technologyにある研究室で発見された溶液。
③ カルシウム含有接着システム
フッ素含有接着システムはすでに製品として存在するが、カルシウムが入った接着システムはなく、特に浸透性の高いプライマー中にカルシウムを配合することにより、接着耐久性や2次う蝕抑制性を向上させることを目的として開発を進めている。
助教 高橋 礼奈(タカハシ レナ)
略歴
2006年 | 本学歯学部卒業 |
2011年 | 本学大学院博士課程修了 |
2011年 | 本学歯学部附属病院 医員 |
2013年 | 本学歯学部附属病院 助教 |
2021年 | 本学大学病院 助教 |
研究内容
CAD/CAMシステムを用いた歯冠
修復の長期臨床成績のための研究
間接法修復においては、1990年代から象牙質と歯髄の保護、術後疼痛の抑制、歯質接着性の向上のため、形成直後の支台歯もしくは窩洞に対して象牙質レジンコーティング法が行われてきました。近年では歯科用CAD/CAMシステムの発展により、一度の来院で形成から修復物の装着まで完了することも可能になりました。これまでの研究から、歯科用CAD/CAMシステムを用いた場合もレジンコーティング法が有用であることがわかっています。歯冠修復材料、レジンセメント、レジンコーティング法、修復物の適合性等に関して検討を行い、良好な長期臨床成績につながる研究を行っています。
詳細は下記サイトを参照ください。
研究情報データベース|研究者詳細
助教 佐藤 隆明(サトウ タカアキ)
略歴
2011年 | 本学歯学部歯学科卒業、歯科医師免許取得 |
2016年 | 本学大学院博士課程修了(歯学博士) |
2016年 | 本学歯学部附属病院 医員 |
2017年 | 本学大学院医歯学総合研究科 非常勤講師 |
2018年 | アメリカ国立標準技術研究所 客員研究員 |
2018年 | 本学歯学部附属病院 医員 |
2020年 | 本学大学院う蝕制御学分野助教 |
日本歯科保存学会 認定医
詳細は下記サイトを参照ください。
研究情報データベース|研究者詳細
研究内容
① 歯科接着に関する研究
むし歯治療の後、
- 健康な部分(健全歯質)を極力削らないで残すために
- 詰め物や被せ物といった歯科材料が取れにくくするために
- 材料の周りから再びむし歯(2次う蝕)になってしまわないために
歯科接着の技術・研究が必要です。
歯科接着とは?&接着治療法|歯科接着の効果(日本接着歯学会ホームページ)
特に、歯のいちばん外側を守っているエナメル質との接着に関する研究を中心として
日本が世界をリードしている接着材料に関する基礎的な情報から
日々治療を行っている歯科医師(臨床医)が、明日の治療から実践できる知識まで
幅広く研究しています。
② コンポジットレジンに関する
臨床研究
歯科接着の恩恵を最大限に活かせる材料である『コンポジットレジンを用いた治療』について
臨床医にとって治療方針決定の参考となるような有益な最新の情報(エビデンス)を提供するために
実際の治療成績を収集・解析する臨床研究を行っています。
特任助教 畑山 貴志(ハタヤマ タカシ)
略歴
2012年 | 本学歯学部歯学科卒業 |
2017年 | 本学大学院博士課程修了(歯学博士) |
2017年 | 本学歯学部附属病院 医員 |
2017年 | 本学大学院う蝕制御学分野 非常勤講師 |
2018年 | 本学歯学部附属病院 医員 |
2019年 | 本学歯学部附属病院 特任助教 |
日本歯科保存学会認定医
研究内容
有限要素法を用いた内部応力の解析
根管治療後に歯冠を回復する際,ファイバーポストを用いたコンポジットレジン支台築造法が現在新しい接着材料の発展とともに広く使用されています.そういったケースにおいて,フェルールが最も重要なファクターであることは様々な論文で言及されているが,フェルールがない場合の歯の修復方法に関しては未だ議論がなされています.
有限要素法を用いて,フェルールがない場合のモデルを用い,ポストの長さやファイバーポストの有無,荷重方向の違いなどによって内部応力分布にどう言った影響があるかと検討いたしました.それらを解明し,理解することで根管治療後の歯の修復方法へ応用し,日常的な臨床に活かせると考えております.
特任助教 田端 倫子(タバタ トモコ)
略歴
2013年 | 東京歯科大学歯学部歯学科卒業 |
2018年 | 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了 |
2018年 | 東京医科歯科大学う蝕制御学分野 技術補佐員 |
2019年 | 東京医科歯科大学う蝕制御学分野 特任助教 |
2020年 | 東京医科歯科大学歯学部附属病院 医員 |
2021年 | 東京医科歯科大学病院 特任助教 |
現在に至る |
日本歯科保存学会認定医
研究内容
①3D波長走査型光干渉断層計による接着修復窩縁部に生じたエナメル質亀裂の評価
SS-OCTにてコンポジットレジン修復窩縁のエナメル質亀裂を観察し、窩洞位置と選択的リン酸エッチングの及ぼす影響を評価。
歯頸部の窩洞では歯冠中央部よりも有意にエナメル質亀裂が生じ、選択的リン酸エッチングによりエナメル質亀裂は有意に増加した。
亀裂の発生状況は窩洞形成の位置と窩壁面の接着処理によって異なっていた。直接法コンポジットレジン修復においてエナメル質窩縁を保護するためには、接着処理方法の改良が望まれ、更なる研究が必要と考えられる。
②3D波長走査型光干渉断層計を使用した研究
光干渉断層計(OCT)は近赤外光を用い、生体の断層画像を非侵襲的に得ることができます。中でも波長走査型OCT(SS-OCT)は画像深度が深く、画像処理速度も速いことから、う蝕の診断や修復物の適合性の評価など、保存修復領域における有用性が高いと考えられます。
特任助教 中川 寿一(ナカガワ ヒサイチ)
略歴
2000年 | テキストが入ります |
2000年 | テキストが入ります |
2000年 | テキストが入ります |
研究情報データベース|研究者詳細(リンクなし)
研究内容
題名
テキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入ります
特任助教 土山 奈美(ツチヤマ ナミ)
略歴
2012年 | 本学歯学部歯学科卒業 |
2017年 | 本学大学院博士課程修了(歯学博士) |
2017年 | 本学歯学部附属病院 医員 |
2017年 | 本学大学院う蝕制御学分野 非常勤講師 |
2018年 | 本学歯学部附属病院 医員 |
2022年 | 本学歯学部附属病院 特任助教 |
研究内容
題名
テキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入ります
医員 中元 絢子(ナカモト アヤコ)
略歴
2013年3月 | 北海道大学歯学部卒業 |
2014年3月 | 北海道大学付属病院にて研修終了 |
2018年3月 | 本学歯学博士課程修了(う蝕制御学分野) |
2018年4月 | 本学歯学部付属病院 医員 |
研究内容
題名
テキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入ります
医員 髙橋 基(タカハシ モトイ)
略歴
2015年 | 広島大学卒業 |
2021年 | 本学博士課程終了(歯学博士) |
2021年 | 本学 特任助教 |
2021年 | 本学 医員 |
日本歯科保存学会認定医
研究内容
フッ化ジアンミン銀による根面う蝕除去後の性状解析
我が国は超高齢社会となり、根面う蝕は有歯顎の老年人口増加に伴う臨床的問題とされています。38%フッ化ジアンミン銀(以下SDF)は歯の黒変により臨床的使用が制限されてきた経緯を持つ一方で、根面う蝕の予防、進行抑制に有効であるとされています。また福島(2017)はSDFを用いた根面う蝕のマネジメントをSDF法として提案しています。
38%SDFを根面う蝕に塗布した際の黒変部をう蝕の範囲として除去し、さらに接着してコンポジットレジン修復する際の被着体の性状と接着強さ、接着界面に及ぼす影響について明らかにしていきます。これによってSDFを応用した効果的な根面う蝕に対するCR修復法を確立し、日常臨床に活かせると考えております。
医員 湊 洋祐(ミナト ヨウスケ)
略歴
2000年 | テキストが入ります |
2000年 | テキストが入ります |
2000年 | テキストが入ります |
研究情報データベース|研究者詳細(リンクなし)
研究内容
題名
テキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入りますテキストが入ります
Dr. Khairul Matin, 特任講師(マティン カイルール)
学歴
1988年 (B.D.S.) | ダッカ大学 ダッカ デンタル カレッジ 卒業 |
1993年 (日本 国費留学生) | 筑波大学 日本語研修 研修生(6ヵ月) |
1994年 (日本 国費留学生) | 新潟大学歯学部歯学部研究科 研究生(1年) |
1998年 (日本 国費留学生) | 新潟大学院歯学研究科 (歯学博士) |
職歴
2012-現在 | (株)メドックインターナショナル/メドックジャパン CTO・CRDO/COE |
2022年度 | 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 |
2020年度-2022年度 | 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 |
2017年度-2019年度 | 鶴見大学, 歯学部, 寄附講座教授 |
2011年度 | 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 特任講師 |
2007年度 | 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科 |
2007年度 | 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, COE拠点形成特任講師 |
2006年度 | 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, COE拠点形成特任教員 |
2006年度 | 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, COE拠点形成特任教員 |
2006年度 | 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, COE拠点形成特任講師 |
2006年度 | 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, COE特任講師 |
2005年度 | 東京医科歯科大学, COE特任講師 |
2005年度 | 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科・う蝕制御学, COE特任講師 |
2004年度 | 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, COE特任講師 |
1998年-2003年 | ヒュ-マンサイエンス振興流動研究員/JSPS Post-Doc(国立感染所研究所/保健医療科学院) |
2001年 | バングラデシュ医科大学附属研究所歯学部・講師 |
1988年-1992年 | ダッカ市 一般歯科診療及び開業 |
EDUCATION
- April 1994 ~ March 1998. Doctor of Philosophy Niigata University School of Dentistry, Niigata, Japan. (Supported by Japanese Govt. Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology: Monbukagakusho Scholarship).
- April 1993 ~ Mar 1994 Research Student: Department of Fixed Prosthetic Dentistry, Niigata University School of Dentistry, Niigata, Japan. (under Govt. Monbukagakusho Scholarship).
- Oct 1992 ~ Mar 1993. Japanese Language course Tsukuba University, Ibaraki, Japan (as part of Japan Govt. Monbukagakusho Scholarship program).
- June 1988. Bachelor of Dental Surgery, Dhaka Dental College, University of Dhaka, Dhaka, Bangladesh. (Supported by Bangladesh Govt. Scholarship)
RESEARCH, TEACHING and CLINICAL WORK EXPERIENCES
- April 2012 ~present. Chief Research and Development Executive (CRDE) /COE at Medoc International Co. Ltd., Tokyo, Japan. Research Assistant Professor: Cariology and Operative Dentistry, Department of Restorative Sciences, Tokyo Medical and Dental University (TMDU), Tokyo, Japan. Part-time lecturer Tsurumi University, School of Dental Medicine.
- Professor at Endowed Department of International Oral Health Science, Tsurumi University, School of Dental Medicine.
- April 2010 ~ April 2012. Research and Development Officer: PerfectPerio Co. Ltd., Tochigi, Japan. & Visiting Research Associate Professor: Cariology and Operative Dentistry, Department of Restorative Sciences, Tokyo Medical and Dental University (TMDU), Tokyo, Japan.
- Jan 2008 ~ March 2010. Research Associate Professor: Cariology and Operative Dentistry, Dept of Restorative Sciences, TMDU, Tokyo, Japan.
- Oct 2003 ~ Dec 2007. Research Associate Professor (Junior): Cariology and Operative Dentistry, Department of Restorative Sciences, TMDU, Tokyo, Japan.
- Sep 2001 ~ Sep 2003. JSPS Postdoctoral Fellow: (Department of Oral Science, National Institute of Infectious Diseases later named as: Department of Oral Health, National Institute of Public Health)
- Apr 2001 ~ Sep 2001. Assistant Professor: Bangladesh Medical Studies and Research Institute, Dental Unit, Dhaka, BD.
- Dec 1998 ~ Mar 2001. Postdoctoral Fellow: Department of Oral Science, National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan.
- Apr 1998 ~ Nov 1998. Clinical Research Assistant: Masaka Dental Clinic, Tokyo, Japan.
- Apr 1994 ~ March 1998. During the Ph.D. course in the Department of Fixed Prosthetic Dentistry, Niigata University School of Dentistry, Niigata, Japan. Performed research in the Department of Oral Anatomy and Histology. Also worked as a Teaching Assistant.
- April 1993 ~ Mar 1994 Research Student: Department of Fixed Prosthetic Dentistry, Niigata University School of Dentistry, Niigata, Japan. (supported by Japan Govt. Monbusho Scholarship).
- Oct 1989 ~ Sep 1992. General Dental Practice: Bikalpa and Heea Dental Clinic, Dhaka, BD.
- Oct 1988 ~ Sep 1989. Internee Service: Dhaka Dental College and Hospital, Dhaka, BD.
臨床医として、研究者として「明日の治療に役立てる」をモットーにしています。